歯茎にかゆみを感じた時、すぐに歯医者に行けない状況もあるでしょう。そんな時に、一時的に症状を和らげるためのセルフケアを知っておくと安心です。ただし、これらはあくまで応急処置であり、根本的な解決には歯科医院での診断が必要であることは忘れないでください。まず、最も手軽で効果的なのが「冷やす」ことです。かゆみは軽い炎症のサインであることが多いため、冷たい水で濡らしたタオルや、タオルで包んだ保冷剤などを頬の外側から当てることで、炎症を鎮め、かゆみを緩和させることができます。ただし、氷などを直接歯茎に当てるのは刺激が強すぎるため避けてください。次に、塩水でのうがいです。コップ一杯のぬるま湯に、小さじ半分程度の塩を溶かして、その塩水で口をすすぎます。塩にはわずかな殺菌効果と、歯茎の腫れを引かせる浸透圧効果が期待でき、口の中をさっぱりさせると共にかゆみを和らげる助けになります。刺激の少ないハーブティー、例えばカモミールティーなどでうがいをするのも、リラックス効果と抗炎症作用が期待できるため良いでしょう。もちろん、基本となる丁寧な口内清掃も欠かせません。かゆいからといって歯磨きを怠ると、原因である歯垢がさらに溜まり、症状が悪化してしまいます。柔らかめの歯ブラシで、歯茎をマッサージするように優しくブラッシングしてください。そして、十分な休息をとることも重要です。疲労やストレスは免疫力を低下させ、歯茎の炎症を悪化させる大きな要因です。夜更かしを避け、リラックスできる時間を作って体を休ませましょう。これらのセルフケアは、あくまで一時的な対症療法です。もし症状が続く、あるいは悪化するようであれば、我慢せずに専門家である歯科医師に相談することが何よりも大切です。