歯茎のかゆみがなかなか治らない場合、歯周病だけが原因とは限りません。意外なところに原因が潜んでいることもあり、その一つがアレルギー反応です。私たちの体は、特定の物質を異物(アレルゲン)と認識すると、それを排除しようとして免疫システムが働き、ヒスタミンなどの化学物質を放出します。このヒスタミンが、かゆみや腫れ、赤みといったアレルギー症状を引き起こすのです。この反応が、口の中、特に歯茎で起こることがあります。原因となるアレルゲンは様々です。まず考えられるのが、歯科治療で使用される金属に対するアレルギーです。保険診療でよく使われる銀歯や、入れ歯の金具などに含まれる金属(ニッケル、クロム、パラジウムなど)が、唾液によってイオン化して溶け出し、アレルゲンとなることがあります。この場合、金属が触れている部分の歯茎が赤く腫れたり、かゆくなったり、ただれたりします。金属アレルギーは、アクセサリーなどで皮膚に症状が出る人が多いですが、口の中だけで症状が現れることも少なくありません。また、食べ物が原因となることもあります。果物や野菜、ナッツ類などによる口腔アレルギー症候群では、口の中や唇、喉にかゆみやイガイガ感が生じます。普段は何ともない食べ物でも、体調によって反応が出ることがあります。さらに、歯磨き粉や洗口液に含まれる香料、発泡剤、保存料などの化学物質が合わずに、接触性皮膚炎のような形で歯茎にかゆみを引き起こすケースもあります。もし、特定の歯磨き粉を使い始めてからかゆみが出た、特定の金属の詰め物を入れてから調子が悪いなど、思い当たることがあれば、それが原因の可能性があります。歯科医院や皮膚科でアレルギー検査を受けることで、原因物質を特定できます。原因が分かれば、その物質を避けることで症状は劇的に改善するはずです。
かゆみの原因がアレルギーの可能性も