歯医者を変える時の気まずさは自然な感情
長年お世話になった歯医者を変えたいと思った時、多くの人が「なんだか気まずい」という感情に直面します。受付の人とも顔なじみになり、先生にも自分の口の中をすっかり把握してもらっている。そんな状況で別の医院に移ることは、まるで裏切りのように感じてしまうかもしれません。しかし、その気まずさは決してあなただけが感じる特別な感情ではなく、非常に自然なものです。この感情の根底には、日本人特有の義理や人情を重んじる文化があるのかもしれません。一度築いた関係性を断ち切ることへの申し訳なさや、理由を正直に言えないことへのうしろめたさが、気まずさとなって心にのしかかります。また、歯科治療は非常にプライベートな領域に関わる医療行為であるため、医師と患者の間には他の診療科以上に密接な関係が築かれやすいという側面もあります。だからこそ、その関係を解消することに心理的な抵抗を感じてしまうのです。ですが、ここで最も大切にすべきなのは一体何でしょうか。それは、他の誰でもないあなた自身の健康です。治療方針に納得がいかない、説明が不十分に感じる、あるいは単に相性が合わないといった理由で不満や不安を抱えたまま治療を続けることは、心身にとって決して良いことではありません。歯科医院はサービス業の一面も持っており、患者には医療機関を自由に選択する権利があります。歯科医師側も、患者が様々な理由で転院していくことは日常的な出来事として理解しています。あなたが思うほど、歯科医師は一人の患者が来なくなったことを深く気にしてはいない可能性が高いのです。気まずいという気持ちを認めつつも、それを乗り越えて自分に最適な治療環境を探すことは、自分の体を大切にするための前向きな行動だと捉え直してみてください。